クラウドブログ

2019.04.19 ユーザーのDC選びが変わってきた?!

こんにちは、IT/クラウドプロデューサーの篠原です。
今日はデータセンターに関するお話をご紹介したいと思います。

 

 

先日、前職(食品卸)からの知り合いで、とある某リージョナルチェーン(SM)のシステム部課

長から連絡がありました。
これまで、社長の決済が取れず社内にあったサーバルームをようやくDCに移管することの許
可が取れたので、そのDC選びについて相談がしたい…というものでした。

後日、事務所を訪れてサーバルームを見せて頂いたのですが、正直、ここには書くことがで

きないほどの雑然としたカオスな状態。DCの方が見たら卒倒するような光景でした(笑)

 

彼らの業務は、

 

 ●社内システムの管理・メンテナンス

 ●店舗やオフィスからの問い合わせ対応

 ●事務所内にあるサーバルームの管理

 

など多岐に亘っています。
そのためクラウドやIoT、AI、SaaSサービスといった最近のトレンドに関する情報収集が追

い付いていないと嘆いていました。

そんな状況ですから、DC選びについてはもっと情報が無く、当社に問い合わせをくださった

というのが実情でした。

さて、そこで彼らのDC選びに出した条件を確認しました。
 
 ①災害の影響を受けにくい場所であること。
   → 本社および店舗は首都圏内にあるので、DCの直下もしくは付近に活断層が

     確認されないこと。津波等の水害が及ばないことろ。

 ②現在使用しているサーバなどの機器も引き続きDCで使いたいので、移動に時

    間がかからない近い場所が良い。

 ③現在、サーバルームがあるシステム部の部屋は賃貸なので、月額料金がその家

    賃より安くなること。

 

主にこの3つでした。
見積要請をしているというDCは4社。そこで、NCRIからも2社ほど追加でDC事業者様を

ご紹介致しました。
最終的に全6社の中から、彼らの要求を満たした某SIer様が案件獲得をされたのですが、

その過程で伺ったシステム部の課長の意見をまとめてみたいと思います。

 

意見①社内システムには精通しているし、一般的なIT知識はあるが、SIerのように

   詳しいわけではないので、損得抜きにまずは他社事例等も含め様々な情報を

   提供してくれると心強い。
意見②忙しいので、打合せ時にできるだけ回答して欲しい。そうするとさらに突っ

   込んだ話ができるし、打合せ回数が少なく済むので助かる。

 

ということでした。
先に述べたようにDCの選定基準も単に価格が安いだけではなく、社会インフラの1つでも

ある小売業としても、BCPの点から安心安全を重要視しているということにちょっと驚き

ました。

そして、

 

『分からないからこそ親身になって相談に乗って欲しい』

『僕らのニーズを的確に理解してくれ、そのニーズにあった提案をして欲しい』

 

 

とも仰っていました。
通信やセキュリティ、電力のこと、使用機材の相談、今後の事業拡大に向けた支援の可能

性、災害時の対応…等々、お客様は向かい合っている担当者は何でも知っているだろうと

期待しているのです。
これからの営業はそんなお客様の基本的なニーズに対応していかなくてはいけないのです。

毎回、商談に専門知識を持った担当者を連れ出せますか?
ある程度の知識は営業がフォローできるようにしていかないと、今後チャンスロスが増え

ていく可能性がありますね。

お客様は『のび太くん』で、皆さんは『ドラえもん』なのかもしれません。

 

そして最後に。
このスーパーさんのようにまだまだオンプレでシステム管理をしている企業は多いと思い

ます。

DC移管/移設における最初の壁は社内説得です。システム移管/移設には膨大な費用とコス

トとトラブルの可能性が考えられるため、社内決済獲得が非常にハードだと聞きます。

実際に今回のスーパーさんも社内説得に何年もかかっており、今回、社長が変わったので

なんとか決済にこぎつけたと仰っていました。
SIerやDC事業者はそんな頑固な経営陣を説得する支援もしないといけないのかもしれませ

ん。それこそが、案件獲得の1つの近道なのかもしれないですね。

また、このように自社サーバルームを有している企業は、DCを利用することで管理作業が

軽減され、その分、これからスーパーとして必要なシステムの検討に時間を充てることが

できるようになるかもしれません。

人口が減少していく中、小売業はIoTやBDを駆使し、如何に顧客満足度を高めていくかが

重要な課題となってきます。

もし、お客様の信頼を得て、案件獲得できたなら…次のビジネス拡大へとつながっていく

可能性が見えてきますね。

 

お客様のニーズを理解し、的確な提案をできる人材を育てていきませんか?

 

                       IT/クラウドプロデューサー 篠原 右子

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